CEATECの開催 CEATECとは何か?どんな企業化が出展しているのか?

この記事で分かること

  • CEATECとは:ジア最大級の「デジタルイノベーションの総合展」です。Society 5.0の実現を目指し、AIやIoTなど最先端技術を活用して、あらゆる産業・業種の企業や人が集まり、共創を通じて未来を描くための場となっています。
  • 出展企業:IT・エレクトロニクス大手から、AI、IoT、モビリティ、ヘルスケア等の幅広い産業・業種の企業、さらにスタートアップや大学も出展しています。
  • 出展数が増加している理由:「Society 5.0」実現に向け、AIやIoT等の技術を求め、異業種(自動車、金融等)の企業参入とスタートアップとの連携が拡大しているためです。

CEATECの開催

 アジア最大級のデジタルイノベーションの総合展であるCEATEC(シーテック)が10月14日から開催されます。

 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0715X0X01C25A0000000/

 近年、出展者数は、近年増加傾向で、海外からも29の国と地域の156社/団体が出展予定で、来場者数は10万人超を見込んでいます。

CEATECとは何か

 CEATEC(シーテック)は、アジア最大級の「デジタルイノベーションの総合展」です。

 かつて「エレクトロニクスショー」や「COM JAPAN」などの展示会が統合されて2000年に誕生したイベントで、当初はIT・エレクトロニクス産業の展示会としての側面が強かったですが、近年はその性格が大きく変わっています。

CEATECの主な概要

項目内容
正式名称Combined Exhibition of Advanced Technologies
開催時期毎年10月頃
会場幕張メッセ(千葉県)
開催趣旨経済発展と社会課題の解決を両立する「Society 5.0」の実現を目指し、あらゆる産業・業種の人と技術・情報が集い、「共創」によって未来を描く。
展示内容IT、エレクトロニクスに留まらず、AI、IoT、ロボット、ビッグデータ、モビリティ、ヘルスケア、まちづくりなど、デジタル技術を活用した幅広いソリューションや未来社会のビジョンが紹介されます。
特長業界・業種の垣根を越え、大手企業からスタートアップ、大学・研究機関、官公庁まで多様なプレイヤーが出展し、ビジネスパートナーとのマッチングや新しい事業の創出を目的としています。

 CEATECは単に最新の家電や製品を展示する場ではなく、デジタル技術を使って社会の様々な課題を解決し、豊かな未来を共創するためのアイデアや技術が集まる、交流型のテック系イベントとなっています。

CEATECは、アジア最大級の「デジタルイノベーションの総合展」です。Society 5.0の実現を目指し、AIやIoTなど最先端技術を活用して、あらゆる産業・業種の企業や人が集まり、共創を通じて未来を描くための場です。

どんな企業が出展するのか

 CEATECは「デジタルイノベーションの総合展」であるため、あらゆる産業・業種の企業や団体が出展します。かつての「家電見本市」のようなイメージとは大きく異なり、出展者の業種は非常に多様化しています。

1. デジタル技術・エレクトロニクス関連

  • 大手電機・ITメーカー:
    • 富士通、日立製作所、パナソニックグループ、TDK、村田製作所など、日本の主要なエレクトロニクス企業が、部品・デバイスから、AIやIoTを活用したソリューションまで幅広く展示します。
  • 通信・ネットワーク:
    • 情報通信機器、モバイル機器、関連システム、サービス企業など。

2. 社会インフラ・産業DX関連

  • モビリティ・自動車関連:
    • コネクテッドカー、EV(電気自動車)、ITS(高度道路交通システム)など、自動車メーカーや部品メーカー。例:アイシンなど。
  • 社会システム・公共インフラ:
    • 行政システム、環境・エネルギー、金融システム、住宅・建設、流通・物流関連の企業。
  • 産業機械・スマートファクトリー:
    • 産業用ロボット、制御技術、製造装置、3Dプリンター関連など。

3. ソリューション・サービス関連

  • AI・ソフトウェア・コンサルティング:
    • AIソリューション開発、生成AI、画像認識AI、クラウドサービス、コンサルティングファーム。例:アビームコンサルティングなど。
  • 保険・金融:
    • あいおいニッセイ同和損害保険など、異業種からの参入企業がDX関連の展示を行うケースが増えています。
  • エンターテイメント・ヘルスケア:
    • VR/AR、医療・ヘルスケア、フィットネス関連など。

4. スタートアップ・アカデミア

  • 大学・研究機関:
    • 国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)や、大学の研究室など、最先端の基礎研究や開発途上の技術を出展します。
  • スタートアップ:
    • 新しい技術やビジネスモデルを持つ国内外のベンチャー企業が多数出展し、大企業との「共創」の場となっています。
  • 自治体・地域:
    • 地域経済のDX推進や技術支援の一環として、自治体や公的機関のブースも出展されます。

 CEATECはデジタル技術を核として、産業の垣根を越えた非常に多様な企業・団体が集まる場となっています。

CEATECには、IT・エレクトロニクス大手から、AI、IoT、モビリティ、ヘルスケア等の幅広い産業・業種の企業、さらにスタートアップ大学も出展し、Society 5.0実現に向けた共創を目指します。

出展が増加している理由は何か

 具体的な今年の出展者数(例として2025年開催の場合)はまだ最終確定していませんが、近年のCEATECの出展が増加している背景には、主に以下の複合的な要因があります。

1. 「共創」と「Society 5.0」への転換の成功

 CEATECは、従来の「家電・エレクトロニクス見本市」から、「デジタルイノベーションの総合展」、そして「共創の場」へとコンセプトを転換しました。この転換が成功し、

  • 異業種企業の参入: 自動車、金融、建設、流通など、これまで出展していなかった多岐にわたる産業の企業が、デジタル技術をビジネスに取り込むために出展するようになりました。
  • 新たなビジネスチャンスの期待: 出展企業は、新しい顧客だけでなく、技術を持つスタートアップ研究機関とのパートナーシップ(共創)を求めて参加しており、その機会が増えたことが出展意欲を高めています。

2. 社会的課題解決への注目の高まり

 CEATECのテーマである「Society 5.0」(超スマート社会)は、政府が推進するデジタル田園都市国家構想や、カーボンニュートラルウェルビーイングといった社会課題の解決と結びついています。

  • 政府・公的機関との連携: 関係省庁や地方自治体による企画パビリオンが増え、先端技術を社会実装する場としての役割が強まっています。

3. デジタル化(DX)の加速とAIの進化

 全産業でデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しており、企業は自社のDX技術やサービスをアピールする場を求めています。

  • AI技術の台頭: 近年は特に生成AIAIエージェントといったAI関連技術への関心が高く、関連企業や研究機関の出展が増加傾向にあります。

4. 人材交流の場のニーズ

 多くの企業が抱えるデジタル人材・技術者不足の解決策の一つとして、CEATECを学生や次世代イノベーターとの交流の場として活用する企業が増えています。

 これらの理由から、CEATECは単なる展示会ではなく、未来のビジネスや社会を創るための重要なプラットフォームとして、その価値と注目度を高め、出展社数が増加していると考えられます。

今年の出展が多いのは、「Society 5.0」実現に向けた共創の場として、AIやIoT等の技術を求め、異業種(自動車、金融等)の企業参入とスタートアップとの連携が拡大しているためです。

シャープの超小型・軽量の衛星通信端末とは何か

 シャープがCEATECに出展している(または出展予定の)超小型・軽量の衛星通信端末は、同社の近年の注力分野の一つであり、非常に高い評価を受けています。

1. 開発の目的と技術

  • 名称: 5G NTN通信対応 LEO衛星通信ユーザー端末
  • 目的: 山間部、海上、被災地など、従来のセルラー通信(携帯電話回線)が届きにくい場所でも、高速・大容量の通信を可能にすること。特にドローンや自動車などのモビリティへの搭載を想定しています。
  • 技術:
    • LEO(低軌道)衛星通信に対応しています。
    • シャープがスマートフォンの開発で培った小型・軽量化技術や通信技術を応用しています。
    • 電子制御式フェーズドアレイアンテナを搭載しており、高速で移動する衛星を正確に追跡し、安定した通信を維持できます。
    • **5G NTN(非地上系ネットワーク)**という国際標準規格に対応することで、低コスト化と普及を目指しています。

2. 大きな実績と評価

  • CEATEC AWARD 受賞: この端末の試作機は、「CEATEC AWARD 2025」において最高位の一つである『総務大臣賞』を受賞しています。
  • 共同開発: 三菱ケミカル、NICT(情報通信研究機構)、TECHLABなどと共同で、さらに小型・軽量な次世代機の開発にも取り組んでいます。

3. 期待される利用シーン

  • 船舶の運行管理・通信
  • 災害時の通信回線確保
  • 自動運転車におけるリアルタイム情報送信
  • ドローンを用いた広域監視

 この端末は、従来の衛星通信端末と比べて大幅な小型・軽量化(現在の開発中モデルで約44.6cm四方、重量7.0kgなど)を実現しており、いつでも、どこでもつながる安心を提供する次世代通信インフラとして期待されています。

シャープ開発の5G NTN対応LEO衛星通信端末は、スマホ技術を活かし、大幅な超小型・軽量化を実現。山地・被災地などで高速通信を可能とし、「CEATEC AWARD 2025」で総務大臣賞を受賞しました。

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