このプリン、今食べるか？ガマンするか？　柿内尚文　要約

多くの人は時間は大切であることを認識していながら、時間を大切にできていません。人生の時間には限りがあるため、時間を考えることはどう生きるかを考えることでもあります。

時間という厄介な存在をうまく活用することができれば、人生を豊かにすることが可能です。

時間に関する悩みは大きく以下の3つです。

・「満足いく時間が送れない」

・「忙しくて時間が足りない」

・「時間をどう選択したらいいかわからない」

人生を豊かにするためにも、時間について知り、その価値を改めて理解することが重要です。、

全ての時間は４つに分けられます。

1:幸福の時間：やりたいことをして、幸せ、喜びを感じる時間

2:投資の時間：自分のために努力している時間

3:役割の時間：やらなければいけないことをしている時間

4:浪費の時間：無意識に過ごしてしまう無駄な時間

仕事は役割の時間ですが、仕事で喜びを感じることができれば、幸福の時間にもなります。このように同じ時間でも意味が異なることはよく見られます。

４つの時間を意識し、それぞれの理想の時間配分を明確にすることで、自分の時間の選択力を向上させることが可能です。

人生の目的は幸福の時間を増やすことです。そのためには、自分がどんな時に幸福を感じるかを理解したり、やらなければならないことをやりたいことに変換できないか考えることが効果的です。

していること自体が楽しいことは何か、人を喜ばせることを自分の喜びにする、俯瞰的、客観的に視点で見ることなどで、やらなければならないことをやりたいことに変換しやすくなります。

時間を自由に扱うためには以下のようなことが必要です。

・マルチタスクではなく、シングルタスクを心がけ、今やっていることに意識を向ける

・感情の乱れが自分の時間を奪うことを意識する

・時間の見方を変える（通勤電車を嫌なものから、仕事や趣味の時間に変換するなど）

・時間の価値を言語化し、自分にとっての価値を明確化する

・相手べースではなく自分ベースで考える

・時間のエピローグ化で目的の価値を最大化したり、プロローグ化で過ごした時間に意味を付ける

・今という時間を意識、今していることに集中するようにする

また、人は一日に３万５千回もの選択をしているとのデータもあります。時間が有限である以上時間をうまく活用すること＝上手な選択をすることであることも重要です。

選択基準を明確化し、自分の選択基準を持っておくことや、感情が選択の邪魔したり、人間が必ずしも論理的な行動をとるわけではないことを知っておくことで、上手に選択することができるようになります。

人生は立てたスケジュールでできるため、スケジュールをどのようにデザインするかは重要です。スケジュールをデザインする際には目的、ゴールを明確にし、スケジュールに落とし込みそこから逆算して、必要な予定を細かく建てることが有効です。

また、スケジューリングの際には幸福の時間を先にスケジュールに入れ、役割の時間を増やしすぎないこと、空き時間を組み込んでおくことも大事な要素です。

時間を増やすことはできませんが、集中力を高めることでで時間を効率的に使うことが可能です。人の集中法を参考にしつつ、自分に合った方法を見つけ、集中→休憩→集中…というループを作ったり、締め切りを設定し集中せざるを得ない状況にすることなども効果的です。

人生の最大の目的は思い出を作ることです。今していることが、もし人生最後だったらと考えれば、時間の大切さを感じることができるはずです。

時間の大切さを知り、時間と向き合うことで、時間を自分のものとし、しっかりと味わえるようにすることが可能です。