魔法の読書法 望月俊孝 要約

本の概要

歴史上の偉人やITの巨人たちには異常なほどの読書家が多くみられます。

彼らは本を読むことで、登場人物とシンクロし、自分を超えた発想を得たり、行動を変えることで多くの偉業を成し遂げています。

Webの普及で、ただ情報を得るだけであれば、わざわざ本を読む必要はありませんが、本からはWebでは得ることのできないものを得ることもできます。

筆者の経験から様々な読書に関する考え方を知ることができる本になっています。

この本がおすすめの人

・読書をしてもなにも変わらないと感じている人

・読むべき本をどのように選ぶべきか知りたい人

・知識や情報収集であればWebで十分では?と思っている人

同じ読書法についての「投資としての読書」の要約はこちら

本の要約

要約1

読書は費用対効果の高い学習法で、

・あこがれの存在に会うことができる

・物語を通じて仮説の検証や作者と脳のシンクロが可能

・言語能力の発達

・決断力を高める

など様々な利点があるが、それを生かしている人はとても少なくなっています。

要約2

読書から生かすものが少なくなってしまうのは、読みっぱなしになってしまっているためです。

実際の行動に生かすことが重要となります。1冊の本から3つのポイントを学び、1つアクションを実践してみることが有効です。

要約3

知識や情報を得るだけであれば、Webでも十分です。

しかし、人間は知らないことを知ったときに行動を変えやすく、Webよりも本のほうが知らないことを知る機会がおおことが知られており、本のほうがより行動を変えやすくなります。

予測力の向上や社交に近い脳の動きを行うことができる点も本がWebに勝っているものといえます。

要約4

本はただの文章の塊ではなく、作者の魔法がこもったものです。それを人生に生かすことで大きな幸せを得ることができるようになります。

本を生かすことを意識することができれば、本から得るものが大きく変わり仕事の成功にもつながっていきます。

本を読むとどんな効果があるのか?

 本ほど費用対効果の高い投資はありませんが、それを実際に活かせている人はとても少ないです。趣味の読書であれば構いませんが、ビジネスに生かすことができれば膨大な富を生み、多くの人に貢献することができます。

 それまで本を読むだけだった筆者も、活かすことを意識したことで、本から得るものが大きく変わり、仕事の成功にもつながっています。

 読むことではなく、活かすことを目的にすることで読書の意義を大きく変えることが重要です。

本を読むだけでなく、活かすことを意識すると、本から得るものが大きく変わり、仕事の成功にもつながります。

なぜ、本を活かすとビジネスに有効なのか?

 人間は「やったこと」と「やらなかったこと」の種類の後悔があるが、多くの人は「やらかった」ことの後悔のほうを引きづりやすです

 やらかなかったことの中で最も多い後悔は、もっと一生懸命に教育を受ければよかったというもので、もっと学習すればよかったという後悔です。

 学習は以下の3ステップで行われる。

1.脳に入力された感覚を合計し、予測を作る

2.実際の刺激と予測の差を計算する

3.予測誤差を基に内部表現を修正し。予測精度を上げる。

 学習とは予測できないことを減らし、予測力を高めることです。

 期待を超えた体験で驚くことで学習が始まり、学習が強化されれば生存確率を高めることになるため、脳はその体験を学習しておきます。

 学習は偏見を作り出すこともあり、差別や自分の限界で可能性を狭めてしまうこともありますが、憧れを持つことで限界や差別を超えて行動することを可能にもします。

 本はあこがれの存在に会うための最も簡単な方法なため、ビジネスにも有効です。

予測をこえる体験をすることで学習をすることができます。

学習や憧れは限界や差別を超えて活動することを可能にもします。

なぜ、他と比べて、本が有効なのか?

 人の認知機能は限られており、注意を向けなければ目に入っていても、認識できません。注意の向きを変えるだけで見える世界は大きく変わるようになります。

 認知し自分のものにしやすくするためには、注意を向ける必要がある。人間は物語に注意を向けやすいため、物語をもつ本をうまく利用することはとても有効です。

本を読むことで以下のような効果を得ることができます。

・理性と感性を働かせ、仮説検証を行う

・登場人物や作者と同じ脳レベルでシンクロする

 言葉の持つ力は大きく、行動に大きく影響を与え、行動が言葉に影響を与えることもあります。

人は物語に注意を向けやすいため、物語を持つ本を利用することが特に有効なためです。

言語能力はどのように発展し、何をもたらしたのか?

 人類が150万年前に、突然従来の石器からハンドアックス(手斧)など高度な石器をつくるようになりました。

 この変化は手先に器用さが進化してもたらされたものではなく、言語能力の発達が原因と考えられえいます。

 石斧造りには段取りと計画が必要であり、言語能力=新しい言葉によってこれらの能力が向上したことで新しい石器を作ることが可能になったといえます。

 新しい言葉を手に入れるのは、自分の外から手に入れる必要があり、具体的には本から手に入れることになります。

人間の進化や新しいことを可能にした要因は言語力の発展によるところが大きくなっています。

本から新しい言葉を得ることで新しいことをすることをも可能にします。

本を読むときに意識すべき点は何か?

 読書で大切になるのは、「1ブック・3ポイント・1アクション」です。

 1冊の本から3つのポイントを学び、1つアクションを実践してみることで、読みっぱなしをなくすことで本から得られるものは非常に大きくなります。

 本から影響を受けた偉人の多くが行ったことやその影響には以下のようなものがあります。

・本に感動したら作者に会いに行ったり、アプローチする

・学校には行かなくても、良書を紹介してもらう人が先生となっていた。

・本に影響を受けたらすぐに行動する。

本を読みっぱなしではなく、行動に移すことが重要です。「1ブック・3ポイント・1アクション」を意識すると得るものは多くなります。

Webからの知識や情報は本の代わりになるのか?

 読書をビジネスに生かすことができれば、その費用対効果は非常に高くなります。読書で得たものを利用して挑戦することで変化が起き、チャンスを掴むことができます。

 しかし、読書をする人は年々減少する傾向にあります。情報や知識を得るための読書であればWebで十分であることも理由の一つです。

 しかし、人間は知識や情報が増えただけでは、行動を変えることは難しい。知らないことを知った時に初めて行動し変化することができる。

 Webで知識を得ると実際よりも自分の知識を高く評価してしまい、知らないことを少なく感じます。そのため新しいなにかを知る機会が減ってしまい、変化のための行動が減ってしまいます。

 またコミュニケーションにおいて聞き手の予測力が重要なポイントになります。予測力を高める良い訓練となるのが読書です。

 表情から感情を読むことと、文字から情報を読むことは脳の同じ回路を使っているため、読書は社交をしていることと同じような効果もあります。

人間が行動を変えるには、知識や情報を得たときではなく、知らないことを知ったときです。

Webで知識を得ると自分の知識を過剰に評価し、知らないことを少なく感じてしまい、行動に移すことが難しくなります。

速読はどのように行うのか?

 速読を行う理由は多くの本を読み、自分にぴったりに運命の一冊にいち早く出会うためにおこなうべきです。全ての本をすべて読んでいては、時間がかかり、運命の本に出会える可能性が低くなってしまいます。

 速読は素早く読んで、内容を頭に入れる方法ではなく、読む必要のない本を9割を捨てるために行います。そのためには以下のステップで読むべき本かどうかを判断します。

1.その本が人生を変えるために必要か?

2.活かせる部分はどこか?

3.どのように活かし、実践するか?

 今読むべきでない本だと判断したら、読むのをやめ、他の本に移るほうが、時間が節約でき運命の一冊に出会える可能性は高くなります。

 目的意識をもって内容を拾っていくことで、15分あれば一冊の本から必要なことを学ぶことができます。

 目的の一冊にであったらそれを繰り返し読んだり、筆者の情報を集めたりし、本をメンターとして利用します。筆者の考え、行動、感情、習慣、人格などをインプットし続けることで自分の身にすることができます。

全ての本をすべて読んでいては、時間がかかり、運命の本に出会える可能性が低くなってしまいます。速読は読むべき本の見極めや内容の拾い読みなどのためにおこなうべきです。

目的に一冊に出会ったら、それを繰り返し読むなどし、自分の身にしていきます。

読みっぱなしでおわらせないことためにはどうすればよいのか?

 本を読みっぱなしで終わらせないためには、以下のことが重要になります。

1.集めた知恵をメモする

2.メモを定期的に見直す

3.メモを組み合わせて、独自の知恵や発想を生み出す

4.人に伝える

 4まで実践できれば、読者から筆者へと変わることができ、自分の人生が大きく変わるだけでなく、人の人生を変えることができる可能性も秘めています。

1.集めた知恵をメモする

2.メモを定期的に見直す

3.メモを組み合わせて、独自の知恵や発想を生み出す

4.人に伝える

読書会にはどんな意味があるのか?

 速読は9割の内容を捨て、重要な1割を効果的に見つけるために行うため、どうしても内容を曲解がありえます。

 読書会で他の参加者からの見方を知ることで違う切り口を知り、自分の信念を見直すことができます。

 それだけでなく、誰かと本の内容を語ることで話し手と聞き手の脳のシンクロが起き、ただの本の理解を超えたものが生まれてくることもあります。

 読書会を自分で開催すれば、プレゼン力、人脈、コンテンツの開発力も身に着けることができます。開催時にはポジティブスタイルを原則とし、参加者の発表を承認することが重要です。

読書会ではほかの参加者の見方を知ることで自分の信念を見直したり、本の理解を超えたものが生まれることもあります。

速読や読書は決断の助けとなる?

 触れる情報量の増加などでマルチタスクが一般化する一方で、自分に降り注ぐ情報を無視することが苦手で、決断し何かをやめることができない人も多くいます。

 自分で決断することで、やる気、行動力、熱意など脳の活性化が見られることが知られており、少しのことでも自分で決めていくことが重要で、速読法や読書はその助けとなります。

 自分で決断するようになると以下のようなサイクルが起き、成功に結び付きます。

1.Change 変化

2.Challenge 挑戦

3.Chance 機会に出会う

4.Choroi チョロい

 本はただの文章の塊ではなく、作者の魔法がこもったものです。それを人生に生かすことで大きな幸せを得ることができるようになります。

少しのことでも自分で決めるようにすることが大事で、読書はその大きな助けとなります。

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