SECOND BRAIN ティアゴ・フォーテ　要約　

本の概要

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本の要約

情報過多の時代に何を意識すべきなのか

　我々は無数の情報に触れ、到底消化しきれな程の知識を摂取していますが、ここぞというタイミングで思い出し、最大限生かすことができていません。

　情報を使えるようにするためには、情報をパッケージングし、未来の自分に手渡す必要があります。

　そのためには、セカンドブレインを駆使し、情報を整理し、今必要なこととそうでないことを分け、将来役立つかもしれない情報を蓄積しておく仕組みを作ることが大事です。

セカンドブレインとはなにか

　メモや資料などをデジタル化しておくと、検索や体系化が可能になり、自分の知識の貯蔵庫、デジタル備忘録になります。

　この知識の貯蔵庫、デジタル備忘録こそがセカンドブレインであり、勉強用のノート、日記、アイデアを記したスケッチブックを１つにしたものです。

セカンドブレインを持つ利点は何か

　セカンドブレインを持つことには以下のような利点があります。

・アイデアがクリアになり、解像度が上がる

・アイデア同士をつなげやすくなる

・アイデアを付加させる余裕ができる

・鋭い視点に磨きがかかる

　セカンドブレインとして使用するのは一般的なメモアプリで問題ありません。まずは今使っているものを使ってみることから始めるべきです。

セカンドブレインのメリットはどのように進歩していくのか

　セカンドブレインを取り入れることで、得ることのできるメリットは以下のような段階を踏んで、進歩していきます。

・記憶を補助する

・アイデアを結び付ける

・新しいものを作り出す

　セカンドブレインによるメリットを進化させることで、セカンドブレインは記憶するためのツールから思考するためのツールへと進化していきます。

実際にセカンドブレインを利用するにはどうすればよいのか

　実際にセカンドブレインを使用する際のプロセスは以下の手順からなるCODEメソッドが有効です。

・Capture：キャプチャー、収集、心に響くもののキープ

　情報の激流から離れ、脳内をどの情報で満たしたいか、意識的にきめて、必要な情報、心に響くもののみをキャプチャー、収集します。

　心に響くものを意識的に気づくようにすることで、情報の収集が効率的になるだけでなく、自分自身への理解も深まります。

・Organize：オーガナイズ、整理、行動のための仕分け

　テーマごとにカテゴリーに分けて整理するのではなく、今取り組んでいるプロジェクトに使えるか、使えないかを基準整理します。

　情報を以下の4つのカテゴリ＝PARAに分けて、成立することもおすすめです。

・P（プロジェクト）：仕事や生活で現在取り組んでいる短期的な試み

・A（エリア）：長い期間をかけて管理する必要のある領域

・R（リソース）：将来役に立ちそうなテーマや関心ごと

・A（アーカイブ）：休止、終了したアイテム

　情報を行動の移しやすさで整理しておくことで、整理を簡単にし、本当にやりたいことを忘れてしまうことを防ぐことができます。

　メモの役割がその時々で変化すると考えることも重要です。

・Distill：ディスティル、抽出、本質の発見

　収集し、整理した情報から本質を抽出することで、あとから見返したときに役に立つようになります。

　メモが時間を超えて、将来役立つかは見つけやすさにかかっています。一番重要な部分をハイライトしたり、サマリーを追加しておくことで見つけやすくすることができます。

　情報量は多いほど良いわけではありません。本当に大事なこととそうでないことを区別することは判断力を鍛えることにもつながります。

・Express：エクスプレス、表現、成果のアウトプット

　成果をアウトプットすること、消費ではなく、作り出すことに時間と労力をかけることで、情報が自分の血肉になるようになります。

CODEメソッドの目標は何か

　CODEメソッドの目指すのは、自分の脳をクリエイティブな仕事に集中させる環境を作るためにセカンドブレインを構築することにあります。

　クリエイティブな発想を得るには、発散と収束の二つの思考が必要です。

　発散思考で、可能性の範囲を広げて、一つでも多くの選択肢を検討し、収束思考で選択肢を絞り込んでいくことでクリエイティブな発想が可能になります。

　キャプチャーとオーガナイズは発散思考、ディスティルとエクスプレスは収束施行の助けとなります。

クリエイティブな発想を行う際に気を気を付ける点は何か

　発散から収束へ切り替えるタイミングは難しく、想像力と好奇心旺盛な人ほど関心ごとが多岐にわたり、結果に求める基準が高い人ほど、切り替えが苦手な傾向にあります。

　クリエイティブな発想を正解につなげるには以下のような戦略が有効です。

アイデアを飛び石で集める

　関連、順番を考えずにアイデアを飛び石で収集していきます。

　アイデアを収集するときと順序付けでは脳の働きが異なるため、選択、収集→関連、順序付けの順番を守ることで脳の負担を軽減できます。

昨日の勢いを活かす

　アイデアとエネルギーを出し尽くすのではなく、次の日に残しておくことで、次の日に取り組みやすくなります。

小さく具体的にする

　プロジェクトをパーツに分け、細かくすることで、優先順位をつけやすくすることや不要な行動をやめやすくなります。

セカンドブレインはなぜ、デジタルがおすすめなのか

　キャプチャーした情報はノートアプリなどに統合しておくことで後で見返しやすくなります。デジタルであれば、ファルダ分け、情報の移動、検索が容易にできるという利点があります。

　プロジェクト中は参照できる情報をセカンドブレインの中から検索などで、参照し、プロジェクトが終了したら情報を移動、整理することで知識は大きくなり、複利を生み出していきます。

　知識が増え、アイデア同士が結びつくことで物事に対する観察眼も増えていきます。

　また、セカンドブレインに気軽にキャプチャーする習慣があると、普通の人が見落としてしまう小さな機会に気づきやすくなります。

情報量の多い時代をどう生きるべきか

　歴史上のほとんどの時代、人は情報を如何に多くの入手するかに苦心してきましたが、ネットの普及などで情報の流れを止めることが重要になっています。

　自分の身に起きることをコントロールすることはできませんが、人生のためにどれを選べ、どれを手放すかを決めどんなレンズを通して世の中を見るかは決めることはできます。

　セカンドブレインには唯一無二の方法はありませんが、胸がわくわくすることを追い求めることで、多くの利点を得ることができます。

　欠乏のマインドセットから豊かさのマインドセットへと移行することで、情報を無駄に集めたり、抱え込みすぎるのではなく、役にたたないものを手放すことができるようになっていきます。