BNLP後払い決済の最前線 安留義孝 要約

本の概要

BNLP=Buy Now Pay Later、つまり後払いが世界中で大きな注目を浴びています。

コロナ渦でオンラインショッピングの利用が大幅に増えたことも後押し、世界の多くの国で利用者が増加しています。

日本では、クレジットカードの保有率が高いこともあり、BNLPはそれほど普及していないこともあり、なぜ後払いが便利なのか?と感じる人も多いと思います。

BNLPとはどんな仕組みなのか、後払いの需要がなぜ増えているのか、日本での普及が遅い理由と今後必要なことなどを知ることができる本になっています。

この本や要約を読むことで分かること

・後払い、BNLPがどんなものか

・クレジットカードがあればBNLPの必要はないのでは?という疑問の解消

・将来的なBNLPの需要と課題

本の要約

要約1

Buy Now Pay Laterの頭文字をとったBNLP、いわゆる後払いはコロナ渦において、最も注目を集めた金融サービスになっています。

日本ではそれほど普及していませんが、諸外国では手元や銀行口座に資金がなく、クレジットカードをもっていなくても、後での支払いができることもあり、利用者が急増しています。

利用者がECサイトで後払いを選択すると、BNLP提供企業は消費者の与信審査を即時で行い、お金を建て替え、あとで利用者は後払い提供企業にお金を払い、提供企業はECサイトに手数料を引いた額を支払うというのがBNLPの基本的な仕組みです。

要約2

BNLPを導入するメリットは以下のようなものになります。

・現金や預金のない消費者の離反防止

・クレジットカードの審査が通りにくく、クレジットカードを持っていない顧客の開拓

・オンラインショップでクレジットカードの情報を入力したくない顧客の取り込みが可能

・クレジットカードよりも入金サイクルが早い

・海外のクレジットカード払いでメインとなるリボ払いに比較し、手数料が安い

クレジットカードの審査は利用者の勤務先や年収、資産など「人」を審査しますが、BNLPの審査はこれまでの取引履歴や日々の活動データから審査を行います。

そのため即時に与信審査を行うことが可能かつ、クレジットカードの審査に通りにくい顧客にアプローチしやすくなります。

要約3

このような背景から多くの企業が後払いに参入していますが、日本での注目度はそれほど高くなっていません。日本での注目度が低い理由は以下のようなものがあります。

・クレジットカードの普及率が高い

・クレジットカードでも一括払いが基本となるため、金利を抑えたいという理由がない

・銀行口座の普及率も高い

・少額の買い物では、電子マネーやコード決済などの前払いが一般的である

それでも、クレジットカードで面倒な分割が後払いであれば簡単にできる、フリーランスの増加でクレジットカードの審査に通りにくい人を取り込みやすいなどから普及が進む可能性も大きくあります。

要約4

BNLPのリスクを理解していない利用者が返済を遅延して、信用情報に傷がつく、多重債務に陥るなどの問題も指摘されて、各国で対策、規制強化が進んでいます。

BNLPが負債であることを理解せず、利用する人が増え、対策を怠れば過剰融資、過剰債務者が増加し、経済低迷の原因になってしまいます。

一方で、返済できる人、特にこれまでクレジットカードの審査などに通りにくいが取引実績が優良な人に返済できる範囲で利用してもらうようになれば、消費が回復し、経済が成長につながっていきます。

BNLPとは何か

 Buy Now Pay Laterの頭文字をとったBNLP、いわゆる後払いはコロナ渦において、最も注目を集めた金融サービスでした。

 手元や銀行口座に資金がなく、クレジットカードをもっていなくても、後での支払いができることもあり、世界中で利用者が急増しています。

 誰もが銀行口座をもち、クレジットカードの保有率の高い日本では世界に比べると需要は小さいものの、躍進を始めています。

BNLPとはBuy Now Pay Laterの頭文字をとったいわゆる後払いのことです。

コロナ渦でECが増えたことなどもあり、世界で注目を集めている金融サービスです。

BNLPの特徴は何か

 諸外国ではすでのBNLPはECサイトでの決済で欠かせないものになっています。

 BNLPの基本モデルは以下のようなものです。

1.消費者がBNLPを利用

2.BNLP事業者に携帯電話番号、メールアドレスなど消費者の情報を送信

3.BNLP事業者が即時で与信審査を行う

4.与信審査に通過すると、加盟店が商品を発送する

5.消費者がBNLP事業者に代金を支払う

6.BNLP事業者が加盟店に代金‐手数料を支払う

 BNLPの特徴は与信審査を即時で行う点にあります。クレジットカードは利用者の勤務先や年収、資産など「人」を審査しますが、BNLPの審査はこれまでの取引履歴や日々の活動データから審査を行うため、即時に与信審査を行うことが可能です。

消費者がBNLPを利用すると、BNLP提供企業は消費者の与信審査を即時で行い、お金を建て替えます。

審査を即時に行うこと、クレジットカードのように「人」ではなく、取引履歴などから審査を行うことが特徴です。

BNLPのメリットは何か

 BNLPを導入するメリットは以下のようなものになります。

・現金や預金のない消費者の離反防止

・クレジットカードの審査が通りにくく、クレジットカードを持っていない顧客の開拓

・オンラインショップでクレジットカードの情報を入力したくない顧客の取り込みが可能

・クレジットカードよりも入金サイクルが早い

・海外のクレジットカード払いでメインとなるリボ払いに比較し、手数料が安い

 これらの特徴から、特にクレジットカードの利用率が高くない諸外国でECサイトでの利用者が急増し、コロナでさらに加速しています。

 日本はクレジットカードの保有、利用率が高いため普及は進んでいませんが、クレジットカードの審査で取りこぼしてきた優良顧客を取り込める可能性があり、今後の普及が期待されています。

BNLPのメリットは以下のようなものでがあります。

・現金や預金のない消費者の離反防止

・クレジットカードの審査が通りにくく、クレジットカードを持っていない顧客の開拓

・オンラインショップでクレジットカードの情報を入力したくない顧客の取り込みが可能

・クレジットカードよりも入金サイクルが早い

・海外のクレジットカード払いでメインとなるリボ払いに比較し、手数料が安い

BNLPはどのような企業が行なっているのか

 後払いで世界的に多く利用されている事業者としては、スウェーデンのKlarna、オーストラリアのAftepaym、PayPalの創業メンバーで設立されたAffirmなどが有名です。

 市場の拡大によって、クレジットカード、決済サービス、銀行など多くの業界がBNLPに参入しています。

 また、現在では、ECサイトでの利用がメインですが、旅行や医療など利用先に広がりも期待されています。

今はBNLP事業がによるサービス提供がメインですが、クレジットカード、決済サービス、銀行など多くの業界がBNLPに参入しています。

BNLPのデメリットは何か

 一方で、BNLPのリスクを理解していない利用者が返済を遅延して、信用情報に傷がつく、多重債務に陥るなどの問題も指摘されています。

 BNLPの流行する国では、負債とならない前払いを最初に提示する、使い過ぎを防止するルールを検討するなど規制が強化され始めています。

BNLPのリスクを理解していない利用者が返済を遅延して、信用情報に傷がつく、多重債務に陥るなどの問題が指摘れ、規制が強化され始めています。

日本でBNLPの注目度が低いのはなぜか

 日本はクレジットカードの普及率が高い、一括払いが基本となるため、金利を抑えたいという理由がない、銀行口座の普及率も高いなどの理由で後払いがあまり普及していません。

 また、クレジットカードの利用をためらう少額の買い物では、電子マネーやコード決済などの前払いが一般的であることも、BNLPの普及が遅い理由になっています。

 しかし、オンラインショッピングでクレジットカードの分割払いを利用するには、面倒な手間があるため、簡単で柔軟な支払い方法を選択できればBNLPのメリットとなります。

 また、働き方の多様化などでフリーランスが増えれば、クレジットカードの与信審査に通りにくかったり、限度額が低くなる可能性があり、そのような人でも取引を審査するBNLPであれば利用できる可能性があり、今後普及する要因となっていきます。

日本はクレジットカードの普及率が高く、一括払いが多いため金利手数料が少ない、少額の買い物では前払いが一般的であることなどからBNLPの注目度が低くなっています。

オンラインショッピングで簡単に分割払いができる、フリーランスの増加でクレジットカードの審査に通りにくい人が増えることで普及が加速する可能性はあります。

日本のBNLPは今後どうなっていくのか

 実際に、日本でも若い世代でのBNLPの認知度は上がり始めており、2021年には1兆円を超えており、EC決済サービスの4.7%をしめています。

 キャッシュレス決済の増加や少額での分割払いを可能にするルールの創設などによって、利用額、ECサービスに占める割合は今後増えると予想されています。

 BNLPは審査の質の向上や他のサービスとの連携のしやすさが差別化につながっていきます。

 小売り業者が持っている顧客の取引データをもとに、与信を行うことができれば、クレジットカードやショッピングローンに通らない優良な顧客を囲い込むことができます。

BNLPは審査の質の向上や他のサービスとの連携のしやすで差別化できれば、クレジットカードやショッピングローンに通らない優良な顧客を囲い込むことができます。

今後のBNLPに求められるものは何か

 今後のBNLPに求められる要件は以下の5つです。

1.すべての手続きをスマホでできる

2.オンライン、オフライン(店舗)の両方で利用できる

3.即座に与信審査できる

4.返済回数などを消費者が選択できる

5.返済場所の多様化(コンビニ払い、コード決済、ATM払いなど)に対応できる

 銀行口座に維持手数料を導入する動きもあり、そうなれば銀行口座を持つことが当たり前でなくれば後払いにも大きな需要が生まれます。

 一方で、日本でBNLPが無金利、手数料なし、審査が甘い、後払い方法と認識されてしまっています。BNLPはあくまで負債であることを理解せず、利用する人が増え、対策を怠れば過剰融資、過剰債務者が増加し、経済低迷の原因になってしまいます。

 返済できる人、特にこれまでクレジットカードの審査などに通りにくいが取引実績が優良な人に返済できる範囲で利用してもらうようになれば、消費が回復し、経済が成長につながっていきます。

BNLPはオンラインショッピングの増加などで今後も需要が拡大していきます。

過剰債務者が増加すれば、経済低迷の原因となりますが、取引実績が優良な人に返済できる範囲で利用してもらうようになれば、消費が回復し、経済が成長につながるきっかけになっていきます。

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