本の要点、概要

この本や記事で分かること
・トランプ大統領の返り咲きの不安は何か
・トランプ大統領誕生とどのように向き合うべきか
今回のアメリカ大統領選挙にはどんな意味があるのか
アメリカ大統領選挙が迫り、候補者である共和党のトランプと民主党のカマラ・ハリスの激しい争いが続いています。
トランプ政権一期目のホワイトハウスの内情から、トランプ大統領の返り咲きはアメリカにとっても国際社会にとっても危険といえます。
トランプが返り咲けば、ロシア、中国、北朝鮮などの独裁体制の国家が権威主義を広めていく可能性があり、国際秩序の今後を決める選挙であるといえます。

トランプが返り咲くかどうかは、国際秩序の今後を決める選挙であるといえます。
一期目のトランプ政権はなぜ、混乱したのか
トランプがもっていた国家運営に取り掛かるうえでの3つの概念が、共和党の持っていた概念と反対であったことがあり、多くの混乱を招きました。
1:アメリカは世界の問題を解決しすぎている
2:貿易協定はアメリカにダメージを与えている
3:移民の存在はアメリカにとって有害だ
また、意にそわない人物を排除することも多く、様々な役職で代行職が多くなり、国務省や国防省など多くの組織で機能不全が起きてしまいました。

トランプと共和党の持つ理念が反対であったことや、意にそわない人物の排除による人材不足は多くの混乱を招きました。
トランプ政権二期目の不安は何か
多くの混乱があっても、一期目の政権が成り立っていたのは有能な人物が周りを固めたり、フォローを続けたからでもあります。
日本では、トランプに問題はあっても、有能な人材がフォローしており、問題ないとする報道もあります。
しかし、多くの有能は人物がすでにトランプの周囲から去っており、人材面での大きな不安が残ります。

一期目の政権が成り立たせていた有能な人物の多くが去ってしまっていることが大きな不安材料となっています。
オルバン主義とは何か
第一次トランプ政権の末期には、匿名とはいえ大統領を批判する内容が共和党内から出されるなど共和党内も大きな混乱が起きました。
トランプ自身も疑心暗鬼となり、精神的に追い込まれていたようで、この時に優しい声をかけ、取り入ったのがハンガリーのオルバン首相でした。
オルバン首相は極右ポピュリストであり、権威主義をハンガリー社会に持ち込み、独裁体制を強化している存在であり、ロシアのプーチン大統領を手本とするなど権威主義的な姿勢を持っている政治家です。
トランプ大統領自身がオルバン主義に共感を覚えており、権威主義国家の横暴を抑えることに取り組まなくなってしまうことも二期目の大きな不安材料となります。

第一次トランプ政権の厳しい時期に近づいたのが、ハンガリーの極右ポピュリストであるオルバン首相でした。
権威主義をハンガリー社会に持ち込み、独裁体制を強化していたオルバン主義ともいうべき主張にトランプが共感を覚えいていることも不安材料となっています。
民主党はどのような状況なのか
撤退したバイデン大統領に変わり、民主党の候補となったのが、カマラ・ハリスです。
本人の外交面での経験不足や物価高騰による民主党への風当たりの強さなどのマイナスがあったものの、民主党内の調整がうまくいったことやハリスが極左から中道左派に切り替えたこともあり、世論調査ではハリス優位となるまでになっています。

民主党内の調整がうまくいったことやハリスが極左から中道左派に切り替えたこともあり、世論調査ではハリス優位となるまでになっています。
日本はトランプ大統領とどう向き合うべきか
ハリス政権であれば、国連やNATOと連携を取り、民主主義の考えを広げようとするものと思われますが、トランプはウクライへの支援打ち切りを公言するなど、アジアの情勢が大きく混乱する可能性もあります。
日本にとってもどちらが大統領になるかで、その後の対応や国の命運に大きな違いが生じる可能性があるということを理解しておく必要があります。

アジアの情勢が大きく混乱する可能性があるなど、どちらが大統領になるかで、その後の対応や国の命運に大きな違いが生じる可能性があるということを理解しておく必要があります。
本の要約
アメリカ大統領選挙が迫り、候補者であるトランプとカマラ・ハリスの激しい争いが続いています。
現在のアメリカは共和党と民主党の対立が続くだけでなく、共和党内でもトランプがコントロールする勢力と保守本流の勢力が対立している状態にあります。
筆者は国営情勢が緊迫する中で、政権1期目のホワイトハウスの内情からトランプが大統領に返り咲くことはアメリカにとっても、国際社会にとっても危険と考えています。
今回のアメリカ大統領選挙の結果は、アメリカと同盟国と心をひとつにして、民主主義を維持するか、ロシア、中国、北朝鮮などの独裁体制の国家が権威主義を広めていくかを決めるものです。
国際秩序の今後を決める選挙であり、世界中から大きな注目が集まり、世界が重大な岐路に立たされているといえます。
トランプは国家運営に取り掛かるうえで3つの概念を持っていました。
1:アメリカは世界の問題を解決しすぎている
2:貿易協定はアメリカにダメージを与えている
3:移民の存在はアメリカにとって有害だ
これら3つの概念はそれまでの共和党のもつ概念と反対のものであったため、多くの混乱を招きました。
また、トランプ政権は自分の意にそわない人物を排除したため、国務省や国防省など多くの組織で機能不全が起きてしまいました。
国務省はボンベオなど有能な人物が踏みとどまったことで何とか危機を脱しましたが、多くの混乱を招いたことは事実です。
また、ブレーキ役としてトランプも言うことを聞いていたキッシンジャーもこの世を去ってしまっています。
トランプ大統領の元多くの混乱があったものの、一期目の政権が成り立っていたのは有能な官僚や外部の人材のおかげですが、これらの人物の多くはトランプのもとから去ってしまっており、トランプが2期目を担うこととなったときに、大きな不安材料となってしまいます。
有能な人材によって運営されていた第一期政権でも末期には、政権がコントロールできない状態になっていました。
実際に、匿名とはいえ大統領を批判する内容が共和党内から出される、意にそわない人物を遠ざけ続けたことで様々な役職で代行職が多くなるなど多くの問題がみられていました。
この状態で、トランプ自身も疑心暗鬼となり、精神的に追い込まれていたようです。そんな時にやさしい声をかけ、取り入ったのがハンガリーのオルバン首相でした。
オルバン首相は極右ポピュリストであり、権威主義をハンガリー社会に持ち込み、独裁体制を強化している存在です。
トランプはオルバンを自身の考えている政治を欧州で実現するロールモデルと捉え、共和党内にオルバン主義ともいうべき考え方を浸透させていきます。
オルバン自身はロシアのプーチン大統領を手本とするなど権威主義的な姿勢を持っている政治家であり、トランプが二期目を務めることとなれば、権威主義国家の横暴を抑えることに取り組まなくなってしまうと思われます。
高齢を理由として、撤退したバイデン大統領に変わり、民主党の候補となったのが、カマラ・ハリスです。ハリスは検事や司法長官としてキャリアを積んだのちに、政治の世界に進出しています。
ハリス自身にも、外交での経験不足など多くの懸念があることや物価高騰などでバイデン政権への風当たりが強いため、副大統領である点がマイナスになってしまう部分もあります。
しかし、民主党内の調整がうまくいったことやハリスが極左から中道左派に切り替えたこともあり、世論調査ではハリス優位となるまでになっています。
トランプ陣営は選挙当初は俳優から大統領になったレーガン大統領をイメージするような戦略をとっていましたが、現状上手くいっていない部分も多く方針を変え、従来のトランプ路線に変換する可能性もあります。
日本では、トランプに問題はあっても、有能な人材がフォローしており、問題ないとする報道もありますが、これらの人材の多くはトランプのもとをすでに離れており、一期目のようにはいかないということを理解しておく必要があります。
トランプが再選すれば、ウクライへの支援打ち切りなどアジアの情勢が大きく混乱する可能性があります。ハリスも外交は素人ではあるものの国連やNATOと連携を取り、民主主義の考えを広げようとするものと思われます。
日本にとってもどちらが大統領になるかでその後の対応や国の命運に大きな違いが生じる可能性があります。
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