本の概要
テレビでもおなじみの山田五郎さんが恐竜学者の真鍋真さんにインタビューし、最新の恐竜事情を聴いていく
子供のころに知った恐竜の常識が覆っているのがよくわかる本になっている
日本での恐竜
恐竜は世界中で子供たちに人気だが、多くの恐竜展が開かれるなど、大人も一緒に楽しむのが日本の特徴
恐竜の基礎知識(どのように生まれ、絶滅したのか)
恐竜は2億2500万年前の三畳紀中ごろから7500万年前までの1億5000万年ほどを生きた生物
爬虫類は4つん這いの4足歩行だが、這うのをやめ、2足歩行を始めた種が恐竜となっていく 2足歩行は骨盤に穴が開き、大腿骨が深くはまることで可能となった
恐竜の絶滅は隕石の衝突によって岩石などが成層圏にまき上げられ、太陽光が遮られ、植物が育たなくなり、エサがなくなってしまったため
恐竜は体が大きく、恒温動物のためエネルギーを多く必要としたため絶滅した
恐竜は始め鱗をもっていたが、羽毛を持つものが現れ、徐々に鳥に進化するものが出てきた 鳥の一部はくちばしを持つものは堅い実を食べることができた、孵化までの時間が短くて済んだなどの理由で生き延びることができた
恐竜の常識はなぜそこまで変わるのか
恐竜の研究は加速度的に進んでいるため、常識が覆されることも多い 新種の発見をとってもここ20年で過去200年の10倍の速度になっている
化石の見つかりにくさも原因の一つ、化石になる可能性は低いため、多く化石が見つからないので有力な化石一つでこれまでの仮説がひっくり返る
爬虫類は成長が止まることがなく、大きくなり続ける そのため見つかった化石が成長途中なのか小さい種なのかを見極めることが難しく誤差の原因となる
どんな常識が覆っているのか?
恐竜は骨盤の形状で竜盤類と鳥盤類に分類される 竜盤類の骨盤は爬虫類に近く、鳥盤類の骨盤の形は鳥に近いため、鳥盤類が鳥に進化したと考えられこのような分類になった
しかし実際に鳥に進化したのは竜盤類 竜盤類は羽の原型などを生み出し徐々に鳥に近づいていった
ここ数十年の最大の発見は羽毛恐竜 初期のティラノサウルスはウロコではなく、羽毛が生えていた
羽毛はウロコから変化してできたもの 羽毛を持つことで太陽がでていなくても、体温の維持が可能になった そのため他の爬虫類が活発に動けないときにも動けるようになることで生存に有利になった
また恐竜が卵を温めることはないと思われていたが、今では多くの種が卵を温めていたことがわかっている
技術の進歩で新たな情報が加わることもある 恐竜の色は想像で書かれていたが、色素を電子顕微鏡で確認することで、色を再現できる恐竜も見つかりだした 今のところ10種ほどで色がわかってきている
驚くような発見の余地はまだまだある
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