本の要点
健康長寿のためには食事を見直し、老化の加速を防ぐことが必要です。
和食は健康に優れていることが明らかになっていますが、食生活の変化もあり、日本人も健康的な食事ができているわけではありません。
飽食でありながら、不要な栄養が過剰で身体に必要な栄養素が不足している現代では、食に対する知識を身に着け、健康長寿を目指すことの重要性は増しています。
様々なデータから和食は健康に良いことが明らかになっています。
和食の良さは、身体に必要な栄養素を豊富に摂取でき、過剰摂取すべきでないものが少ない点にあります。
豊富な魚介類、旬の野菜、発酵食品の豊富さ、必須アミノ酸を含む出汁の使用などが特徴です。
実際に、伝統的な和食文化を持っていたころの沖縄は長寿で知られていましたが、食の欧米化が進んだことで平均寿命のランキングが大きく低下しています。
健康的食事は、何を食べるかだけでなくどう食べるかも重要です。
空腹時に食べる、食物繊維を最初に食べる、昼しっかり食べ、朝晩は軽く食べるなどを意識することも欠かせないものです。
今の健康管理が10年先の健康を作っていくことを理解し、日々変わる体の声を聴き、必要な知識を身に着け、自分のライフスタイルにどのように組み込んでいくかを考えることが重要です。
この本や記事で分かること
・健康的な食事の重要性
・なぜ、和食が健康に良いのか
・積極的に取るべき食材と過剰摂取を避けるべき食材は何か
健康長寿のために重要なことは何か


老化は過剰な糖、活性酸素、ホルモン分泌の変化で起きることが分かっています。
食事の見直しで老化の加速を防ぐことが可能であり、中でも和食は健康に優れていることが明らかになっています。
日本人に特に不足しているものは何か


和食が健康に優れているものの、食生活の変化もあり、現代の日本人の食事は健康から遠いものになっています。
飽食でありながら、不要な栄養素が過剰で、必要な栄養素は少ない状況になっており、特に、ビタミンD、マグネシウム、亜鉛が大きく不足しています。
なぜ、和食は健康に良いのか


必要な栄養素を含むものを多く摂取し、過剰接種すべきでないものがすくないため、様々なデータから1975年ごろの和食は栄養学的に非常に優れていることが明らかになっています。
実際に伝統的な和食が欧米化された沖縄は長寿で有名でしたが、近年、平均寿命の順位が低下しています。
何を食べるか以外に重要なことは何か


何を食べるかだけでなく、どのように食べるのかも重要です。
空腹時に食べる、食物繊維を最初に食べる、昼しっかり食べ、朝晩は軽く食べるなどを意識することも重要です。
健康寿命を伸ばすために必要なことは何か


今の健康管理が10年先の健康を作っていきます。
健康寿命の長い人の共通点を知り、日々変わる体の声を聴く、必要な知識を身に着け、自分のライフスタイルにどのように組み込んでいくかを考えることが重要です。
本の要約
健康長寿には「心」「食」「動」「眠」の要素が欠かすことができません。
本書では、特に食に焦点を当て、最前線の研究の結果から健康的な食が和食であることを様々なデータから示していきます。
老化は誰にでも起こるものですが、活性酸素による酸化、過剰な糖とたんぱく質が結びつく糖化、ホルモン分泌の変化などで加速してしまいます。
食事の内容を見直すことで、老化の加速を防ぎ、健康寿命を延ばすことが可能です。
現代は、飽食の時代でありながら、身体にとって必要な栄養素は不足し、不必要な物が過剰になってしまっています。
日本人に特に不足しているのが、「ビタミンD」「マグネシウム」「亜鉛」の3つの栄養素です。
ビタミンDは日光浴や鮭や青魚、マグネシウムは緑の濃い野菜や海藻、大豆製品、亜鉛は牡蠣やレバー、チーズなどに含まれています。
食事だけでの摂取が難しい場合はサプリメントなどの使用も有効です。
ただし、栄養素は多種類の栄養素をバランスよくとること重要です。何か一つの栄養素をたくさん取ればよいというわけではないことを意識することが大切です。
1975年ごろの和食は下記のような特徴を持ち、栄養学的にも非常に優れています。
・魚介類が豊富で、肉食に偏らない
・ビタミン、ミネラル、食物繊維の豊富な旬の野菜が豊富に使われている
・ホルモンのもととなるDHEAが豊富な自然薯、サトイモなど粘りのあるイモ類が多い
・貴重な栄養素をもつ海藻類が豊富
・納豆、みそ、ぬか漬けなど発酵食品が豊富
・必須アミノ酸を含む旨味成分を含む出汁文化がある
実際に、伝統的な和食の文化が長く続いていた沖縄は長寿で有名でしたが、食が欧米化したことで、平均寿命の順位が落ちてきていることからも和食の健康への良さを見ることができます。
また、バランスの取れた食には上記のようなものを積極的に摂取するだけでなく、下記のよう食材を過剰摂取しないことも重要です。
・白米や精製された小麦粉
・甘い飲料
・糖度の高い果物、野菜
・肉、加工肉、加工食品
・大型回遊魚
・揚げ物
なにを食べるかだけでなく、以下のようにどのように食べるかのかも重要なポイントです。
・必ず3食にこだわるのではなく、空腹時に食べることを意識する
・食物繊維を最初に食べる
・朝は軽く、昼はしっかり、夜は軽く食べる
また、和食の唯一の欠点は塩分が過剰になりやすい点です。塩分の摂取量は一日6g以下が推奨されていますが、日本人の摂取量は約10gとかなり多くなってしまっています。出汁で旨味を増やす、柑橘類で調味するなどの工夫も必要です。
健康寿命の長い人の共通点は、大酒を飲まない、運動など楽しんで続けられる趣味を持っている、使命感や役割を持っている、自分の老いとしっかり向き合っていることです。
今の健康管理が10年先の健康を作っていきます。
日々変わる体の声を感じ、自分に必要な知識を自分のライフスタイルにどう組み込んでいくかを考えることが重要です。
コメント