本の概要
変化の大きい時代に、多くの人が不安を感じています。
そんな人におすすめとなるのが、いつもの視点を少し変えて、俯瞰的な視点をもつことです。
このような俯瞰的な視点はメタ思考と呼ばれるもので、メタ思考を行い、外の視点を獲得することで、一つの価値観に縛られることなく、より自由に生きることができるようになります。
会社内のような狭い場所で、立場や地位などで悩んでしまう、他人との比較や他人の作ったルールの中で競争してしまい不幸になっている人は多く見られます。
メタ思考で、多様な視点を獲得することができれば、このような不幸を減らすことができます。
変化が大きく正解の変わりやすい社会では、メタ思考の持つ意味はさらに増していきます。
メタ思考とは何か、どのようにすれば獲得することができるのか、どんな場面で役立つのかなどを知ることができる本になっています。
この本や記事で分かること
・メタ思考とは何か
・メタ思考の利点
・メタ思考を持つ方法
エンジニアによる日米差を学ぶことのできる「世界一流エンジニアの思考法」の要約はこちら
変化の激しい世界に不安を感じる時にはどうするべきか


変化の大きく、正解の変わる現代では、多くの人が不安を抱えています。
不安を抱えることは無理もなく、おすすめなのが視点を変えることです。
視点を変えるとはどういうことなのか?


視点を変えるとは、見る立場を変えることです。例えば自分の位置を見るときに、会社の中という狭い枠からの視点だけでなく、社会という大きな枠からの視点を持つと違うものが見えてきます。
このような俯瞰的な視点を持つことをメタ思考といいます。
なぜ、メタ思考は重要なのか


自由に生きる、ルールを自分で作れる、ビジネスにも応用できるなどメタ思考はあらゆる場面で有用となるため、重要な思考法になります。
なぜ、メタ思考は仕事で役立つのか


終身雇用の終焉による個の時代の到来において、メタ思考で自分と会社を切り離すことの重要度が増しています。
また、本質を見極めたり、ルールややり方を変えるためにもメタ思考は役立つため、仕事においても重要な思考法です。
そう簡単にルールを変えることなどできないのでは?


多くの人が自分にはルールなど変えられないと考えてしまいますが、多くの場合、思い込みでしかなく、変えたくないと考えているにすぎません。
まずは、今の環境を大きく変えるのではなく、外の世界と積極的にかかわっていくことで、徐々に自分を変えることを目指すことがおすすめです。
メタ思考は今後のビジネスにどうプラスとなるのか


サブスクのように多くの分野でサービス化が進行すると顧客と継続的な契約を結べるかどうかがビジネス成功のカギとなります。
サービス化の進行では役に経つことよりも意味があることの重要性が増していきます。
俯瞰的な視点を持つことで、課題やポイントの発見、物事の抽象化、本質の理解が進みます。
マネージャーになぜ、メタ思考が必要なのか


マネージャーの仕事は経営者とプレイヤーつなぎ目となり、通訳をすることです。
そのため、両面からの俯瞰的な視点を持つことは欠かせません。
日本ではマネージャーの仕事は名誉職になっていますが、本来は仕事上の役割でしかありません。
メタ思考を身に着けるにはどうすればいいのか


複数のコミュニティで色々な人と触れ合うことで、幅広視点で自分を把握することで、
メタ思考をしやすくなります。
メタ思考はなぜ、ストレスコントロールにも有効なのか


メタ思考で正しい/正しくない、優れる/優れていないという判断基準を面白い/面白くない変えることができると、自己肯定感を持ちやすくなり、ストレスを感じにくくなったり、強くなります。
メタ思考をどう活用していくべきか


俯瞰的な思考で、複数のものさしを持ったり、自分を把握しておくことで自分のできることだけをやろうとすることが大事です。
メタ思考で他者の方法論の外に出て、自分で選び、考え、ハッピーになれるあり方を見つけ手行くことが大切です。
本の要約
変化の大きく、正解やルールのどんどん変わる時代に、不安を覚えている人は多く、そのように感じることは当然のことです。
そのような際におすすめなのが、視点を変えることです。
会社という小さな枠の中ではなく、社会という大きな位置から自分の立ち位置を客観的に把握するように、自身に認知行動や性格を俯瞰で見ることをメタ思考といいます。
メタ思考を行い、外の視点を獲得することで、一つの価値観に縛られることなく、より自由に生きることができるようになります。
ある一つのルールの中で買ったからと言って、それがそのまま人生の勝利につながるわけではありません。そのため、一つの会社の中でポジションや評価にこだわることは人生にとって小さい話でしかありません。
多くの人の悩みは他人との比較です。他人と比較してしまうことをやめるのは難しいため、自分で楽しめるようにルールを決めてしまうことで、他人との比較を少なくし、自由に生きることができるようになります。
また、仕事と自分のアイデンティティを同一化せずに、切り離しておくことも重要です。仕事でうまくいかなくても、人間性を否定された気分になることもなくなります。
また、終身雇用が崩れる中で、個の時代が到来しています。メタ思考で自分を俯瞰し、仕事や会社と自分を切り離しておくことの有効性は増していきます。
価値観が多様化し、何かを評価する物差しが複数ある時代です。ヒトの作ったものさしではなく、自分でものさしを定義し、人生を考えていかなければなりません。
人の決めたルールに従うのは思考停止で楽ですが、変化が激しく、正解が変わる社会に対応することはできません。
俯瞰的な視点をもち、ルールがなぜあるのかを考え、やり方を変えたり、顧客の要望にそのまま応えるのではなく抽象化し、要望の本質を見極めるなどの行動が必要になっています。
人が重要な選択や判断を間違えるのは、余裕を失ったときです。そのため、自分がどんな要因で余裕がなくなるのかを把握し、できれば周囲と共有しておくと大きな失敗を避けることができます。
多くの人は自分でルールを変えることなどできないと思ってしまいますが、実際には思い込みでしかありません。変化を恐れ、変えられないのではなく、変えたくないと思ってしまっています。
いきなり会社を辞めたり、大きな変革をする必要はありません。今属している組織に軸足を置きながら、外の世界の積極的に関わっていくことで、徐々に自分自身を変化させていくことができるようになっていきます。
仕事でも、他人の作ったルールの中で働くのではなく、自身で考え、差別化し、自分だけにしかないオンリーワンな存在になることが大事です。
企業でも同じことが当てはまります。あらゆるものがサービス化されていくと、一度製品やサービスを売って終わりではなく、顧客にずっと契約してもらう必要があります。
顧客に役に立つと思われるのではなく、意味があると思われることが必要です。意味こそが顧客を成功に導き、長く契約してもらうために欠かせないことになっていきます。
目的やゴールがどんどん変化する時代、どんな課題があるのか、ポイントはどこかなどを発見したり言語化することの重要性は個人でも、企業などの組織でも変わりません。
自分や自社を主語にした視点から離れ、できる限りに遠くから見ること、物事を抽象化して把握するなどが有効です。
マネージャーの仕事にもメタ思考が必要です。
マネージャーの主な仕事は経営者とプレイヤー層のつなぎ目となる部分で、双方の視点を持ち通訳のようにコミュニケーションして、事業を運用することです。
特に日本は年功序列の影響から、マネージャーのポジションを名誉職として与えてしまいますが、本来はマネージャーは仕事上の役割です。
経営者のビジョンとプレイヤーを結合させてイノベーションを起こすことができる環境をつくることがマネージャーの仕事であることを認識する必要があります。
複数のコミュニティに接点を持ち、色々な人と触れ合うことで、できること/できないこと、得意なこと/得意でないこと、好きなこと/好きでないことなど幅広い視点で自分自身を把握しておくとメタ思考しやすくなります。
普段所属するコミュニティ以外に外のものさしを持っておき、オープンな人間関係から得られる情報や気づきこそが成長、メタ思考を養うために欠かせないリソースとなります。
また、オープンな人間関係、コミュニティで重要になるのは自分ができることを積極的に与えるGIVERの精神と相手の良いところを見つけ褒めること、相手と自分が違うことを認識しておくことなどが重要です。
世の中を正しい/正しくないや優れている/優れていないという判断軸ではなく、判断軸を面白いか/面白くないかで判断することで、自己肯定感を持ちやすくなります。
面白いか/面白くないかで判断していくには、自分ができることだけをやり、嫌いなことを避けることで実現できます。
それを実現するためには以下のような方法が重要です。
・複数のものさしをもっておく
・元気な時に頼りにする人やメンターを探しておく
・自分がどんな状態のときに機嫌が良くなるか自己分析しておく
他者をコントロールすることはできません。メタ思考を用いて、他者の方法論の外に出て、自分で選び、考え、自分がハッピーになれるありかたを見出していくことが大切です。
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